2026年7月16日、フィリピンの国家捜査局(NBI)がマカティ市のアミューズメント施設「Goraku Amusement Center」を摘発しました。逮捕されたのは35人。うち26人が日本人です。ゲームセンターを装って違法賭博を営業していた、というのが当局の見立てでした。
摘発の概要
| 日付 | 2026年7月16日 |
| 場所 | The Gallery Building 内(マカティ市) |
| 実施機関 | NBI 危険薬物部門+国際犯罪対策部門 |
| 逮捕者 | 35人(日本人26人/フィリピン人従業員9人) |
| 押収品 | 違法スロット103台、専用賭博機材、支払い記録の台帳 |
| 容疑 | 大統領令1602号(違法賭博)違反 |
令状はマカティ市裁判所が発行しました。NBIは違法賭博営業に関する通報を受け、裏付けを取ったうえで踏み込んでいます。
どういう仕組みが「違法」とされたのか
NBIのメルビン・マティバグ長官が説明した手口は、次のようなものでした。
- 客はカードを購入してプレイし、ポイントを貯める
- 貯めたポイントをカウンターに持っていき、ボールペンや傘などの景品と交換する
- 棚には携帯電話などの高額ガジェットが、箱に入って並んでいる
- 客は3階に案内され、そこで現金と交換する
そして問題の部分。高額ガジェットの箱は、多くが空でした。景品は形だけで、実態は現金のやり取りだった、というのが当局の認定です。
店側は違法賭博を否定しています。経営者は「自分は買い取り販売業だ。店内で売買して2%の利益を得ている」と主張しました。
当局がもう1つ問題視したのが税金です。アーケードを装うことで、認可カジノより低い税率で営業できていた点が指摘されています。
日本の「三点方式」は、そのままでは通用しない
この構造、日本のパチンコに馴染みのある人ならすぐ分かるはずです。店で景品に換えて、別の場所で現金化する。日本では定着している方式です。
フィリピンでは、これが違法賭博と判断されました。
摘発後、在住日本人からも「三点方式はフィリピンやベトナムでは通用しない」という指摘が出ています。国が違えば同じ仕組みの評価が変わる。その当たり前のことが、26人の逮捕という形で表面化した格好です。
フィリピンで合法的に賭博を提供できるのは、PAGCOR(フィリピン娯楽賭博公社)の認可を受けた事業者だけです。認可のない業態が「アーケード」を名乗っても、実態が現金の賭けであれば大統領令1602号の対象になります。
一番重いのは「客も逮捕された」こと
この件で、マニラで遊ぶ側にとって最も重要なのはここでしょう。
逮捕された35人のうち26人は、店の関係者ではなく遊びに来ていた客でした。経営者や従業員だけでなく、利用客も違法賭博容疑で立件対象になっています。GMAの報道でも、経営者・従業員・客の全員が訴追される見通しとされていました。
「知らずに入っただけ」がどう扱われるかを、この記事で判断することはできません。ただ、現に客として拘束された人が26人いるという事実は動きません。
その後は分かっていません
7月21日のInquirer報道の時点で、逮捕者はNBIの拘束下にあり、大統領令1602号違反で訴追手続きに入っているとされていました。
そこから先の続報は、確認できていません。釈放されたのか、起訴されたのか、国外退去処分になったのか。公開されている報道の範囲では追えませんでした。分かり次第この記事を更新します。
報道による食い違い
1点だけ、数字が一致していない部分があります。
- 7月16日・GMA報道:日本人25人+台湾人1人が、客としてプレイ中に拘束された
- 7月21日・Inquirer報道:逮捕者35人のうち日本人26人、フィリピン人従業員9人
1人の国籍の扱いが異なります。初報から続報へ情報が更新された可能性が高いものの、断定はできないので両方を併記しておきます。
SNSでの反応
日本語圏では、この投稿をきっかけに一気に広がりました。17万回以上表示されています。返信欄には「三点方式が通用すると思っていた」「自分も通っていた」という声も並びました。
よくある質問
フィリピンでスロットやカジノは違法ですか?
PAGCOR(フィリピン娯楽賭博公社)の認可を受けた事業者による営業は合法です。今回摘発されたのは認可のない業態で、大統領令1602号違反として立件されています。
客として遊んだだけでも罪に問われますか?
今回の摘発では、経営者・従業員だけでなく利用客26人も逮捕され、訴追対象とされました。個別の法的判断については弁護士にご確認ください。
Goraku Amusement Centerはどこにありましたか?
マカティ市の The Gallery Building 内です。
出典
- GMA News「NBI raids Makati arcade where players gambled for empty prize boxes」(2026年7月16日)
- Inquirer.net「NBI raids ‘illegal gambling’ den disguised as ‘arcade’ in Makati」(2026年7月21日)
本記事は報道内容をまとめたものです。法的な判断や助言ではありません。個別の事案については専門家にご相談ください。
